梅の種類

梅は、実をとることを目的にした「実梅(みうめ)」と、花を楽しむ「花梅(はなうめ)」に大きく分けることができます。とくに花梅は、園芸ブームが起きた江戸の中期ごろにさかんに改良され、野梅(やばい)系、緋梅(ひばい)系、豊後(ぶんご)系の3系約300種の品種が知られています。

 

野梅は、野生種に近い性質をとどめた系統で、花も葉も小ぶり。緋梅は、花の色ではなく、正しくは枝や幹の内部が紅色になるものをさしますが、この系統のものはほとんどが花も紅色や緋色になります。白花の梅が万葉集にも出てくるのに対し、紅花の梅が文献に登場するのは、平安時代のはじめになってからだと言われています。

 

花や葉が大きく、現在の園芸品種の中心となっている豊後系はアンズとのかけ合わせでつくられた雑種と考えられています。